不穏なのに妙に笑える世界観が強い 今村夏子の必読作6選!
皆さん、今村夏子作品をご存知ですか?彼女の描く不穏な世界観はまるで魔法のよう。一見シリアスに見えて笑えるポイントが散りばめられています。おすすめは、一本の電話から始まる緊迫した爽快感溢れる作品です。そしてそこから始まるバイク旅の物語、舞台はあのいつもの街ですが、先が読めない展開が待っています。もう一つのおすすめは、病院が舞台のマスターピース。主人公の奔走が見事なまでに描かれていて、読む者をぐいぐい引き込んでいきます。最後に挙げるのは、意外性のあるエンディングが語り草のあの作品。皆さんもぜひ、その不穏さと笑える世界観を体験してみてください。
『とんこつQ&A』
中華店とんこつの一員でいるため奇怪な努力を続けるわたし。
ナゾの読後感に唖然・鳥肌ッ!! へんてこ小説の金字塔!
*****
常識ってなんやったっけ?と、おかしな展開になっていく。面白不気味。
ーー3時のヒロイン・福田麻貴
1/11放送「王様のブランチ」(TBS系毎週土曜日 あさ9時30分より生放送)
根拠の薄い不安定な強さが周囲を引きずりこみ、世界を歪ませるーー
そんな危うい実体を「ほらほら」と容赦なく描きだす今村夏子、無敵。
ーー平松洋子(解説より)
*****
大将とぼっちゃんが営む町中華とんこつ。「いらっしゃいませ」もろくに言えない従業員のわたしは、接客対応マニュアル「とんこつQ&A」を自作し居場所を見つけたはずだった。あの女が新たに雇われるまではーー。表題作をはじめ、予想しえない展開に鳥肌が止まらない、ほのぼのと不穏が奇妙に交わる全4編!
「とんこつQ&A」
大将とぼっちゃんが切り盛りする中華料理店とんこつで働き始めた「わたし」。「いらっしゃいませ」を言えるようになり、居場所を見つけたはずだった。あの女が新たに雇われるまではーー
「嘘の道」
姉の同級生には、とんでもない嘘つき少年がいた。父いわく、そういう奴はそのうち消えていなくなってしまうらしいが……
「良夫婦」
いつもお腹を空かせている近所の少年・タム。彼の心を開くため、友加里は物で釣ることを考える。
「冷たい大根の煮物」
お金を借りて返さないことで有名な芝山さん。ずるずる仲良くなってしまった「わたし」は……
とんこつQ&A
嘘の道
良夫婦
冷たい大根の煮物
| 作者 | 今村 夏子 |
|---|---|
| 価格 | 726円 + 税 |
| 発売元 | 講談社 |
| 発売日 | 2025年10月15日 |
『むらさきのスカートの女』
「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導し……。ベストセラーとなった芥川賞受賞作。文庫化にあたって各紙誌に執筆した芥川賞受賞記念エッセイを全て収録。
| 作者 | 今村夏子 |
|---|---|
| 価格 | 682円 + 税 |
| 発売元 | 朝日新聞出版 |
| 発売日 | 2022年06月07日 |
『星の子』
| 作者 | 今村,夏子,1980- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 朝日新聞出版 |
| 発売日 | 2019年12月 |
『こちらあみ子』
第26回太宰治賞、第24回三島由紀夫賞W受賞の衝撃デビュー作「愚直であることは人の美点だと思う『こちらあみ子』は、とても面白かったです。僕はあみ子ほど純粋ではありませんでしたが、はみ出し方や失敗の仕方に近いものを感じ、自分の子供の頃と重ねて読んだ部分がありました。忘れられない一冊です。」--又吉直樹あみ子は、少し風変わりな女の子。優しい父、一緒に登下校をしてくれる兄、書道教室の先生でお腹には赤ちゃんがいる母、憧れの同級生のり君。純粋なあみ子の行動が、周囲の人々を否応なしに変えていく過程を少女の無垢な視線で鮮やかに描き、独自の世界を示した異才のデビュー作。【目次】 「こちらあみ子」「ピクニック」「チズさん」解説 町田康「「ありえない」の塊」穂村弘いつか、たった一人の読者の手によって、ボロボロになるまで繰り返し読んでもらえるような物語を生み出すことができたら、どんなにか幸せだろうと思っています。そういう物語は、書く側が命懸けで臨まない限り決して生まれてこないのだと、今更ながら思い知った次第です。--今村夏子 (太宰治賞受賞の言葉より)
「こちらあみ子」「ピクニック」「チズさん」解説 町田康「「ありえない」の塊」穂村弘
| 作者 | 今村 夏子 |
|---|---|
| 価格 | 726円 + 税 |
| 発売元 | 筑摩書房 |
| 発売日 | 2014年06月10日 |
『むらさきのスカートの女』
| 作者 | 今村,夏子,1980- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 朝日新聞出版 |
| 発売日 | 2019年06月 |
『木になった亜沙』
★今村夏子ワールド全開の衝撃作!
村田沙耶香の解説で文庫化
アパートで母親と暮らす亜沙。
友だちも、金魚も、家族でさえも
彼女の手からものを食べようとしない。
「お願い、食べて」
切なる願いから杉の木に転生した亜沙は、
わりばしとなり若者と出会ったーー(表題作)。
他者との繋がりを希求する魂を描く、
いびつで不穏で美しい作品集。
単行本未収録エッセイ3篇を増補。
〈目次〉
木になった亜沙
的になった七未
ある夜の思い出
ボーナス・エッセイ
解説・村田沙耶香
| 作者 | 今村 夏子 |
|---|---|
| 価格 | 682円 + 税 |
| 発売元 | 文藝春秋 |
| 発売日 | 2023年04月05日 |
以上、今村夏子さんの作品6つをご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
先ほども触れた通り、今村さんの作品は一見すると不穏な世界観が特徴となっていますが、そのどこかユーモラスな描写や突飛な創意が読者に笑いを提供します。その笑いと共に、現代社会に対する鋭い視点や人間の生き様について考えさせられる深いメッセージ性も含まれています。
一作一作、登場人物たちがそれぞれに抱える問題や困難に立ち向かい、時には力強く、時には滑稽に前進を試みます。それぞれが持つ彼らだけの、「悲しみ」も「喜び」も「怒り」も「希望」も全てを背負って。その姿は、私たち自身の生き様を鏡みたいに映し出してくれます。
しかも、今村さんの描く一見不思議な世界は、実は現代社会の縮図であり、時にリアルな問題を皮肉っぽく、しかしさりげなく投げかけてきます。そのため、単なるエンターテイメントとしてだけでなく、社会風刺としても楽しむことができるのです。
最後に、彼女の作品を読むときの一つのコツをお伝えします。それは、「真顔で笑う」ことです。たとえ、それがどんなにおかしくても、どんなに切なくても、真顔で読み進めてみてください。そこに気づく何かしらの「答え」が、きっとあなたを待っていることでしょう。
これを読んで、まだ今村夏子さんの作品に触れたことのない皆さんは、ぜひ一度手に取ってみてください。そして、既に彼女のファンである皆さんは再読をおすすめします。その度に新たな発見や気づきがあるはずです。
著者の世界観に触れて、日常にちょっと違う視点を持つきっかけになれば、これ以上ない幸せです。それでは、皆さんが今村夏子さんの作品と共に過ごす時間が、充実したものになりますように。
本サイトの記事はあくまで新しい書籍と出会う機会を創出する場であり情報の正確性を保証するものではございませんので、商品情報や各作品の詳細などは各自で十分に調査した上でご購入をお願いいたします。各通販サイトが提供するサービスは本サイトと関係ございませんので、各通販サイトは自己責任でご利用ください。









