夏の暑さをわすれたい時に読む本

雪に覆われた大地を舞台に、主人公たちが生き抜く壮大な物語。冷たく清潔感あふれる雪景色の描写はすばらしく、一瞬にして真夏の暑さを寒冷な世界に運んでくれます。登場人物たちが直面する厳しい状況と冷え切った環境は、我々の心まで凛とさせます。寒がりな方はブランケットを用意しておくことをオススメします。さらに、冷酷な寒さの中で芽生える温かな人間関係の描写は、心を温めてくれますよ。厳冬の季節が織り成す風景と人間ドラマを通じて、暑い夏を忘れること間違いなし。ぜひ、手に取ってみてくださいね。
『神曲 地獄篇』

『神曲』には、訳の古さ、原典の曖昧さ、訳語選択の問題など、それぞれに難点がある。しかし本訳は評価の高いペトロツキ版(1968年刊)を訳出の軸として、原典に忠実でありながら、平明な訳文を実現。訳注は、当該の見開き内に収め、読み易く編集。訳注、各歌解説には、世界的ダンテ学者として名高い故ジョルジョ・パドアンに師事した訳者が、『神曲』研究の最先端の成果を盛り込んだ。ダンテ『神曲』の訳本の決定版です。
イタリアの生んだ最高の詩人ダンテが14世紀初めに著した『神曲』は「地獄篇」「煉獄篇」「天国篇」の3篇からなり、さらに各篇は33歌からなりますが、「地獄篇」冒頭に置かれた三篇の全体の序歌を加えれば、合計100歌となります。詩型は三行一連で全体では1万4233行におよび、文学、美術、現実の政治等に多大な影響を与えた、キリスト教文学の最高峰とされる叙事詩です。
主題は生身の存在であるダンテが、地獄、煉獄、天国の三界、すなわち彼岸の世界を遍歴した末に、ついには神との出会いを果たすというところにあり、歴史的事実を死後の世界に投影した詩を通じて、人類に正しい道を指し示そうとした作品です。
『神曲』には主だったものだけを挙げても、すでに山川丙三郎(岩波書店)、平川祐弘(河出書房)、寿岳文章(集英社)らによる邦訳がありますが、あるものは翻訳の底本が不分明であったり、訳文が現代の読者には難解すぎたり、文章の流れに重きを置きすぎるがために原典に忠実でなかったり、キリスト教世界を描くのに仏教用語を多用して違和感を与えたりと、それぞれに難点がある。これらを克服するために、本訳ではテクストの安定性や信頼性で評価の高いペトロツキ版(1968年刊)を訳出の軸として、原典に忠実でありながら、平明な表現を心がけました。加えて読者の便宜を考慮し、訳注は可能な限り、当該の見開き内に収めました。訳注、各歌解説には、世界的ダンテ学者として名高い故ジョルジョ・パドアンに師事した訳者、『神曲』研究の最先端の成果を盛り込んでいます。
ダンテ『神曲』の訳本の決定版です。
「地獄篇」を読む前に
『神曲』「地獄篇」
(第1歌〜第34歌)
各歌解説
訳者解説 新訳刊行にあたって
【内容】
古代詩人ウェルギリウスに導かれて巡る地獄
地獄では生前に悪をなした者達が、神による過酷きわまる制裁を受けていた。責め苛まれている者の中にはなんと教皇、聖職者、ダンテの政敵らの姿もあった。
作者 | ダンテ・アリギエリ/原 基晶 |
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価格 | 2398円 + 税 |
発売元 | 講談社 |
発売日 | 2014年06月11日 |
『1984』

1984年、世界は〈オセアニア〉〈ユーラシア〉〈イースタシア〉という3つの国に分割統治されていた。オセアニアは、ビッグ・ブラザー率いる一党独裁制。市中に「ビッグ・ブラザーは見ている」と書かれたポスターが張られ、国民はテレスクリーンと呼ばれる装置で24時間監視されていた。党員のウィンストン・スミスは、この絶対的統治に疑念を抱き、体制の転覆をもくろむ〈ブラザー連合〉に興味を持ちはじめていた。一方、美しい党員ジュリアと親密になり、隠れ家でひそかに逢瀬を重ねるようになる。つかの間、自由と生きる喜びを噛みしめるふたり。しかし、そこには、冷酷で絶望的な罠がしかけられていたのだったーー。
全体主義が支配する近未来社会の恐怖を描いた本作品が、1949年に発表されるや、当時の東西冷戦が進む世界情勢を反映し、西側諸国で爆発的な支持を得た。1998年「英語で書かれた20世紀の小説ベスト100」に、2002年には「史上最高の文学100」に選出され、その後も、思想・芸術など数多くの分野で多大な影響を与えつづけている。
解説・内田樹
作者 | ジョージ・オーウェル/田内 志文 |
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価格 | 924円 + 税 |
発売元 | KADOKAWA |
発売日 | 2021年03月24日 |
『海底二万里(上巻)』

ときは1866年、大西洋に謎の巨大生物が現れた!異形の“怪物”の目撃譚に人々はおののき噂した。白鯨か?伝説の怪異か?はたまた超自然現象か?議論が沸騰するなか、アロナクス教授はその正体を暴くため、使用人のコンセイユとともに高速フリゲート艦に乗り込む。それが、驚くべき旅の始まりになるとも知らずにー。少年から大人までをも魅了する海洋冒険ロマンの傑作、新訳。
作者 | ジュール・ヴェルヌ/村松潔 |
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価格 | 693円 + 税 |
発売元 | 新潮社 |
発売日 | 2012年09月 |
それでは、今回紹介した一連の作品を皆様もぜひ、この夏に手に取ってみてください。夏の暑さでどうしようもないと感じた時、それを忘れさせてくれるような素晴らしい作品ばかりです。さあ、忙しい日常を忘れ、一息つきながら心地よい読書の時間を楽しむのはいかがでしょうか。
これらの作品にはそれぞれ冷え冷えとした世界観が広がっています。それぞれのストーリーの中には、さまざまな冒険やドラマがあり、その中には繊細な人間関係や純粋な恋愛も描かれています。そして、その全てはあなたを心地よい気分にさせてくれるでしょう。
まるで、どこか遠い北国に旅行しているような、そんな気持ちにさせてくれます。体が温まるような、温かいお茶を片手に、ゆったりとした時間を過ごせる、そんな作品群なのです。
また、どの作品も読みやすい文字とページ数を持っているため、読書初心者でも安心して読むことができます。そのため、暑い夏の午後の過ごし方に困ったら、この作品たちを思い出してください。暑さを忘れ、涼しい気持ちになれること間違いなしです。
この夏、暑さがあなたを襲うたびに、どこか冷たい世界に飛び込みたくなるはず。そんな時は、ぜひ、今回紹介した作品を思い出してみてください。暑さを忘れさせてくれる素晴らしい作品たちがあなたを待っています。どの作品も、あなただけの冒険がこれから始まることを約束してくれていますよ。
以上、「夏の暑さを忘れたい時に読む本」の時間を終わりたいと思います。暑さを忘れ、爽やかな気持ちでこの夏を乗り切るために、ぜひ一読をおすすめします。次回も、皆様に楽しんでいただける作品を紹介しますので、お楽しみに。
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