血と暴力が薫るノワール小説10選

暗闇に閉ざされた世界を描くノワール小説は、心理的な描写はもちろんのこと、血や暴力といった直接的な描写も面白味の一部。ここに紹介する10作品も、その代表達。ハードボイルドからサスペンスまで幅広く揃っています。プライドを捧げられずに己の欲望に取り憑かれた男たちの物語は、緊迫感がほとばしるものばかり。味わい深い暗い現実に頷くことができるのなら、一度読んでみる価値ありです。しかし唐突な暴力描写や血の描写に耐性が無い方は注意が必要。血と暴力が蔓延するノワール小説の世界へ、あなたも足を踏み入れてみませんか?この刺激の中には、きっととりこになる魅力がふんだんに詰まっています。
『愚者と愚者 上 (野蛮な飢えた神々の叛乱)』

作者 | 打海,文三,1948-2007 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 角川グループパブリッシング |
発売日 | 2008年06月 |
『ヘルドッグス 地獄の犬たち』

東京のやくざ組織・東鞘会に所属する兼高昭吾は、弟分の室岡と沖縄に飛び、ターゲットの喜納修三を殺害した。その夜、一人になった兼高は激しく嘔吐する。実は兼高は警視庁組対部に所属する潜入捜査官だったのだ。後継者問題をめぐり、東鞘会では血で血を洗う抗争が続いており、喜納殺害はその一環だった。兼高の最終任務は東鞘会会長である十朱の殺害。十朱は警視庁を揺るがす、ある“秘密”を握っていた。ボディガード役に抜擢された兼高は、身分が明かされた瞬間に死が迫る中、十朱への接近を図るが……。
作者 | 深町 秋生 |
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価格 | 924円 + 税 |
発売元 | KADOKAWA |
発売日 | 2020年07月16日 |
『墓頭』

双子の片割れの死体が埋まったこぶを頭に持ち、周りの人間を死に追いやる宿命を背負った男ーボズ。香港九龍城、カンボジア内戦など、底なしの孤独と絶望をひきずって、戦後アジアを生きた男の壮大な一代記。
作者 | 真藤 順丈 |
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価格 | 1144円 + 税 |
発売元 | KADOKAWA |
発売日 | 2015年10月24日 |
『漆黒の王子』

作者 | 初野 晴 |
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価格 | 350円 + 税 |
発売元 | KADOKAWA |
発売日 |
『犬の力 上』

作者 | Winslow,Don,1953- 東江,一紀,1951-2014 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 角川グループパブリッシング |
発売日 | 2009年08月 |
『ブラックライダー 上巻』

作者 | 東山,彰良,1968- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 新潮社 |
発売日 | 2015年11月 |
『神は銃弾』

映画化原作ーー世界のノワール・ファンを震撼させた名作がニック・カサヴェテス監督で映画化。
「このミステリーがすごい!」第1位!
イギリス推理作家協会・最優秀新人賞受賞!
「ゼロ年代ベスト・ミステリ」第3位!(早川書房「ミステリが読みたい!2011年版」)
時代を超えて衝撃を与えつづける〈暴力の詩人〉ボストン・テランの不朽の名作。
憤怒。それを糧にボブは追う。別れた妻を惨殺し、娘を誘拐したカルト集団を。復讐の旅の道連れはケイスーー奴らに捕らわれ、その地獄から生還した女。敵の棲む砂漠の彼方、文明の果ての荒野へと、ふたりは憎悪と銃弾を手に踏み込んでゆく。
鮮烈にして苛烈な文体が銃撃と復讐の宴を描き出す。異形の言葉たちが高熱のとぐろを巻いて唯一無二のグルーヴをうねらせる。発表とともに国内外の作家・評論家の絶賛を受け、刊行から20年を経てもなお熱っぽく語り継がれる、ゼロ年代最高のノワール。
作者 | ボストン・テラン/田口 俊樹 |
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価格 | 1210円 + 税 |
発売元 | 文藝春秋 |
発売日 | 2001年09月04日 |
『雪月夜<新装版>』

根室でくすぶっている幸司のもとに、幼馴染みの裕司が現れる。子どもの頃から悪ガキコンビとして知られ、つるみながらも憎しみあっていた。東京で極道になった裕司は、組から数億の金を掠めとって根室に消えた敬二を一緒に捜せと脅してくる。極寒の地で、断てない腐れ縁を抱えた大人たちのドス黒い欲望が剥き出しとなり、救いがたき惨劇が始まるーー。『少年と犬』で注目を集めた直木賞作家、魂も凍りつく暗黒小説の傑作が新装版で登場!
作者 | 馳 星周 |
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価格 | 990円 + 税 |
発売元 | 双葉社 |
発売日 | 2023年02月15日 |
『テスカトリポカ = TEZCATLIPOCA』

作者 | 佐藤,究,1977- |
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価格 | 不明 |
発売元 | KADOKAWA |
発売日 | 2021年02月 |
『虹の谷の五月 上』

作者 | 船戸,与一,1944-2015 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 集英社 |
発売日 | 2003年05月 |
色濃く反響する血と暴力の香り。筆者が一つ一つ厳選し、今回ご紹介した10冊のノワール小説。読めばきっと、息を呑むほどのスリルと、絶えず揺さぶられる感情の嵐に身を任せることになるでしょう。それは楽しむという言葉では表現しきれない、非日常を味わうような体験です。
血と暴力は、創造の原動力とも言えるほど強烈なモチーフです。人間の本質を映し出し、虚構の世界へと引きずり込みます。それらを見事に描き切った作品に、目を通してみてください。読み進めるうちに、何か大切なもの、忘れてしまった何か、失われた何かを再確認するかもしれません。
それぞれの作品が、様々な角度から、様々な方法で、人間の生と死、欲望と挫折、信義と裏切りを浮き彫りにしています。その中にエンターテイメントの刺激だけでなく、深く、重く、静かに湧き上がってくるものを感じつつ、心に刻み込むことができれば、この記事を書いた甲斐があると思います。
それぞれが持つ独自の世界観やキャラクター達が織りなす物語に溺れるように読み進めて下さい。恐らくそれは、日常生活では味わえないかけがえのない時間になるはずです。
紹介した10冊のノワール小説が、すべての読者の皆さんにとって新たな扉を開くきっかけになればと想いを込めて。今夜は血と暴力が薫る一冊を手に取り、想像力の扉を全開にしてみてはいかがでしょうか。夜が深まるたびに、少しずつ現実から離れ、物語の世界へと没入していってください。素敵な読書の時間を、心からお祈りしています。
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