松本侑子5選
これから、松本侑子さんの魅力を5つ伝えていきたいと思います。侑子さんの作品は、仮初めの儚さと永遠性が共存してます。うつろいゆく季節や人間関係に焦点を当て、周りを巻き込む波紋を紡ぎ出すストーリーが多いですね。また、心に突き刺さるような名言も彼女の魅力の一つです。読者が困難に直面した時、元気を貰えるような言葉が散りばめられています。そして、登場人物の心情描写が非常に細かいのも特徴的です。登場人物の感情がリアルに描かれているので、まるで自分が主人公のように感じることでしょう。最後に、彼女の作品はどれも余白が美しいです。物語の隙間から感じる息遣いや風景が、さらなる想像を掻き立てます。
『なぞとき赤毛のアン』
日本初の全文訳『赤毛のアン』シリーズ全8巻を手がけた著者が、『赤毛のアン』に仕掛けられたさまざまな「なぞ」を解き明かす、驚きと感動のエッセイ集。
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◎目次
はじめに
1章 写真でたどるアンの世界
2章 秘められた愛 マリラ、マシュー、ギルバート
3章 作中に隠された英文学
4章 『赤毛のアン』のキリスト教
5章 なぜ赤毛を嫌うのか? 『赤毛のアン』Q&A
6章 アンの暮らし
--スコットランド、草花、衣服、料理、手芸
7章 プリンス・エドワード島のなぞとき
8章 写真でたどるモンゴメリの生涯
付録 『赤毛のアン』と「ナルニア国物語」のケルトとキリスト教
あとがき (『赤毛のアン』の魅力)
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児童書でも少女小説でもない 、大人の文学の深い魅力の数々。
人々の秘めた愛、『赤毛のアン』冒頭の詩と最後の詩、アンが語る『ロミオとジュリエット』、架空の地名の意味、お茶会の「ラズベリー水」と「カシス酒」、アンが身につけるスコットランドの民族衣装、マリラが信仰する長老派教会、マシューはイエスの弟子マタイの英語名、アンがお芝居ごっこをする詩「ランスロットとエレーン」と「アーサー王伝説」、ギルバートの求愛の花「メイフラワー」、グリーン・ゲイブルズの暮らし、料理とお菓子、リンド夫人が16枚編んだベッドカバー、アンが愛する妖精たち、モンゴメリの生涯を、プリンス・エドワード島などの海外写真80点とともに楽しく、わかりやすく解説した絶好の入門書。
| 作者 | 松本 侑子 |
|---|---|
| 価格 | 935円 + 税 |
| 発売元 | 文藝春秋 |
| 発売日 | 2025年05月08日 |
『赤毛のアン : 巻末訳註付』
| 作者 | Montgomery,LucyMaud,1874-1942 松本,侑子,1963- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 文藝春秋 |
| 発売日 | 2019年07月 |
『炉辺荘のアン』
日本初の全文訳・訳註付『赤毛のアン』シリーズ第6巻
アン34歳、美しい村の炉辺荘(ろへんそう)に暮らす。
三男三女のわが子に慕われる母の喜び、医師の夫ギルバートを愛し愛される妻の幸せ、平穏な日常を生きる安らぎ、子どもたちの成長と冒険
。モンゴメリの生前最後に刊行された、記念すべき愛の傑作。
●アンの幸せな生き方
「普通の日というものはないのよ。どんな日も、ほかの日にはない何かがあるんですもの」
『炉辺荘のアン』第3章
●特徴1-日本初の全文訳
モンゴメリが、少女時代の男友達ウィル・G・プリチャードに捧げた「献辞」に始まる、日本初の全文訳。
従来訳で省略・改変された部分をモンゴメリの原書通りに翻訳。
●特徴2-巻末訳註で、約530項目について解説
作中に引用されるシェイクスピア劇、ミルトン、テニスン、キプリングなどの英文学、マザーグース、聖書の名句、移民国家カナダにおける登場人物の民族、ケルト、人名の意味、家政婦スーザンが作る料理と菓子、手芸、草花、動物、妖精、衣服、諺、音楽、カナダの地理と歴史、船舶、キリスト教など、本文中の約530項目について解説。
この長編小説の豊かな世界が存分に楽しめる。
●特徴3-口絵写真11点と地図2点
カナダと英国で訳者が撮影した本作ゆかりの写真11点を掲載。 炉辺荘のモデルの屋敷の外観と内部。
アンとギルバートが旅すると書かれているスコットランドの丘とメルローズの修道院跡、イングランドのエイヴォン川、シェイクスピアが眠るエイヴォン河畔の教会、モンゴメリが本作を書いたオンタリオ州の家。
プリンス・エドワード島北海岸とカナダ東部の地図2点。
●特徴4-あとがき……小説をより深く味わうために
一、モンゴメリの生前最後に刊行された本、アンが主人公のシリーズ最後の巻
二、小説の舞台……グレン・セント・メアリ村、炉辺荘
三、登場人物……六人の子どもたち、家政婦スーザン、クリスティーン・スチュアート
四、全四十一章の構成
五、本作第33章〜ピーター・カークの葬儀、類似する別の短編小説「報復」
六、家庭生活の喜び〜菓子と料理、手芸と庭作り、動物たち
七、キリスト教の教えを伝える母アンの人生は「生きている使徒書簡」を書くこと
八、本作を捧げた男性ウィルはギルバートのモデル
九、本作執筆時の六十代半ばのモンゴメリ
十、アンの生涯、「人生のささやかにして甘美なものはすべて、その道に撒かれている」
| 作者 | L・M・モンゴメリ/松本 侑子 |
|---|---|
| 価格 | 1045円 + 税 |
| 発売元 | 文藝春秋 |
| 発売日 | 2021年11月09日 |
『虹の谷のアン』
日本初の全文訳・訳註付『赤毛のアン』シリーズ第7巻
アン・ブライス41歳が家族と暮らす美しい村に、新しい牧師一家がやって来た。妻を亡くした美男子の牧師と母のない子どもたち。彼らは、家なき子メアリ、ブライス家の子どもたちと「虹の谷」で幸福にすごす。中年男女の恋も芽ばえる。第一次大戦が影を落とす前の平和な時代を描いた長編小説。アン・シリーズ中の異色作。
●タイトルの「虹」
虹は、夢のように美しく楽しく、しかし永遠ではなく、いつか消えていく。本作では、プリンス・エドワード島の緑豊かな「虹の谷」ですごす子どもたちの無邪気で愉快な少年時代、少女時代と、その終わりを伝える。
●特徴1-日本初の全文訳
米国詩人ロングフェローの詩「失われし青春」の一節に始まる日本初の全文訳。モンゴメリは献辞で、彼女が暮らす村から第一次大戦の欧州戦線へおもむき、命を落とした三人の兵士に本作を捧げた。日本で初めて原書の全文を訳したカナダ文学。
●特徴2-訳註付。作中の約400項目について解説
作中に多数引用される聖書の名句とキリスト教、シェイクスピア劇や英詩などの英文学、不可思議な伝説(さまよえるユダヤ人、プレスター・ジョン、聖杯伝説)、料理、衣服、植物、歌、踊り、諺、カナダの歴史と戦争など、小説に描かれる約400項目についてわかりやすく解説。モンゴメリ文学の奥深い魅力を楽しむ。
●特徴3-口絵写真10点、地図2点
カナダ、米国、スコットランド、ドイツで訳者が撮影した本作ゆかりの写真10点(プリンス・エドワード島の虹の谷のモデル、フォー・ウィンズの内海、モンゴメリが本作を書いたオンタリオ州の牧師館、ドイツのハーメルンで「笛吹き」が歩いた通りなど)。プリンス・エドワード島北海岸とカナダ東部の地図付。
●特徴4-くわしい訳者あとがき……小説をより深く味わうために
一、モンゴメリの十冊目の単行本『虹の谷のアン』、主人公はメレディス牧師一家
二、『虹の谷のアン』のエピグラフは、米国詩人ロングフェローの詩「失われし青春」
三、牧師館の子どもたちとメアリ・ヴァンス〜名作『ストーリー・ガール』を踏襲
四、魅惑の虹の谷のモデル、魔法がかかった泉
五、中年男女二組の恋〜「白魔術」の出逢い、昔の恋人との再会と愛の復活
六、「ハーメルンの笛吹き」〜若者たちを戦地へ連れていく「笛吹き」、近づく戦争の影
七、第一次大戦中に執筆された『虹の谷のアン』、モンゴメリ日記より
八、アンの明るく誠実な心、アンの幸せの在りか
●美しいカバーと装丁
本作に登場するドイツの伝説「ハーメルンの笛吹き」。地模様のかえでの葉は、やがて戦地へむかうカナダの青年たち。風にゆれて死者の魂がそよぐ黄水仙、長靴下(ストッキング)。
| 作者 | L・M・モンゴメリ/松本 侑子 |
|---|---|
| 価格 | 814円 + 税 |
| 発売元 | 文藝春秋 |
| 発売日 | 2022年11月08日 |
『アンの夢の家』
日本初の全文訳・訳註付『赤毛のアン』シリーズ第5巻
アン25歳、グリーン・ゲイブルズの果樹園で、ギルバートと結婚。
フォー・ウィンズ(Four Winds)の海辺で、夢の家に暮らす。
運命に翻弄される美女レスリー、昔の恋人を想い続けるジム船長、男嫌いのミス・コーネリアと心を通わせ、迷える人々を照らす灯台となる。そして母になるアンの喜びと哀しみ、永遠の別れ……。人を愛する心の尊さを描く大人の傑作小説。
・特徴1)日本初の全文訳
英国詩人ブルックの詩「旅人の歌」に始まる初の全文訳。
従来訳で省略、改変された文章を、モンゴメリの原書通りに翻訳。
・特徴2)訳註
小説に描かれる397項目について訳者が解説する注釈付。作中に引用される英米文学と聖書、登場人物の民族、宗教、地理、歴史、政治、衣服、手芸、料理、園芸、諺、当時の風習、方言。
・特徴3)写真と地図
小説の舞台フォー・ウィンズの内海、ジム船長の灯台のモデル、モンゴメリが本作を書いた部屋など、訳者がカナダで撮影した作品ゆかりの写真12点を収載。
フォー・ウィンズ周辺とカナダ東部の地図2点も掲載。
・特徴4)あとがき……小説をより深く、楽しく読むために
一、モンゴメリの初期から中期の作品
二、小説の舞台フォー・ウィンズFour Winds
三、海辺の物語
四、登場人物は大人……ジム船長、ミス・コーネリア、レスリー・ムーア、スーザン
五、構成、シェイクスピア劇の影響、五つの物語の同時進行、詩的な散文
六、モンゴメリの怪奇趣味
七、本作のキリスト教〜長老派とメソジスト、天地創造と進化論、信仰復興運動
八、スコットランド系・アイルランド系・ウェールズ系のケルト、野蛮なゲルマン人
九、カナダ二大政党(保守党と自由党)の対立、総選挙で十八年ぶりに自由党が勝利
十、執筆時のモンゴメリの日記、四十代の牧師夫人、出産と死産、第一次大戦の後方支援
十一、夢の家は「災いある世界」を照らし、人々を導く灯台
・アンとギルバートの結婚式
「陽のあたる古い果樹園で、アンとギルバートは、昔なじみの友の愛のこもった優しい顔にかこまれて結婚した。アラン牧師が式をとりおこなった。ジョー牧師は、のちにリンド夫人が力説した言葉によると、今まで聴いたなかで「もっとも美しい婚礼の祈り」を捧げた。九月に鳥はあまり鳴かないものだが、ギルバートとアンが永遠の誓いをくりかえす間、一羽の小鳥がどこかの見えない枝から美しく歌った。アンはそれを聞いて、胸がときめいた。」
『アンの夢の家』第4章「グリーン・ゲイブルズ初の花嫁」
| 作者 | L・M・モンゴメリ/松本 侑子 |
|---|---|
| 価格 | 924円 + 税 |
| 発売元 | 文藝春秋 |
| 発売日 | 2020年11月10日 |
以上、独特の感性と見事な筆致で人々の心を揺さぶる松本侑子の作品5選を紹介させていただきました。どの作品も、それぞれに世界観があり、一つ一つの物語が読み手の心に深く残ります。その美しい言葉遣い、繊細な情感描写、そして鮮やかに描かれる登場人物たち。それらが見事に絡み合い、一つの大きな物語を生み出しています。
松本侑子の作品は、読むたびに新しい何かを発見できるのも魅力の一つです。一度読んだだけでは味わい尽くせない深さと広がりがそこには存在するのです。それはまるで、宝石箱を開けた瞬間に広がる、幾重にも重なる輝きのよう。何度読み返しても、その輝きは色褪せることはありません。
また、松本侑子の作品は心を揺さぶるだけでなく、読者の心に多くの問いを投げかけます。生きるとは何か、人間とは何か、愛とは何か…。そして、それぞれの問いに対する答えは、読み手の心の中にのみ存在します。
それぞれの物語が読み手の心に刺さり、心情が共鳴する瞬間。そこには一種の魔法があるかのようです。それらを心ゆくまで味わい、自己と向き合う時間を持ってみてはいかがでしょうか。
この5作品以外にも、松本侑子の世界はまだまだ広がっています。さまざまな角度から人間の心情を描き出す彼女の作品を、これからも楽しみに待ちたいと思います。
一冊一冊が、世界を旅するような魅力を持つ松本侑子の作品。あなたがもしまだ一度も手に取ったことがないのであれば、ぜひこの機会に宝石箱を開けてみてください。そこには、あなたがまだ知らない素晴らしい世界が広がっていることでしょう。
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