桜木紫乃6選
桜木紫乃さんの作品って独特の雰囲気がありますよね。繊細さと痛みに満ちた描写と、どこか切なさを帯びたストーリー。そこには人間の心の葛藤や命の尊さを描いています。ミステリー要素も添えられた物語は引き込まれること間違いなし。耽美で深みのある文体も魅力的で、読み始めたら止まらないこと請け合いです。挑発的なテーマにも関わらず、読者の心にしっかりと訴えかける力があります。今回紹介する桜木紫乃さんの6選は、彼女の作品を体現しています。桜木作品の世界観に飲み込まれてみてください。
『ラブレス』
徹夜で読み、何度も笑い、泣きました。
宮部みゆき
この作家は今後、幾度も幾度も、飽きることなくここから出発し、再びここに戻ってくるのかもしれない。
小池真理子
人生のすべてが詰まった
直木賞作家の大ブレイク作!
百合江の生涯は波瀾万丈だったーー。
道東の開拓村で極貧の家に生まれ育ち、中学卒業と同時に奉公に出されるが、やがては旅芸人一座に飛び込む。
一方、妹の里実は地元に残り、理容師としての堅実な道を選ぶことに。
二人の人生は再び交差し、母や娘たちをも巻き込み、凄絶な数十年を歩んでいくーー。
島清恋愛文学賞受賞作!
| 作者 | 桜木 紫乃 |
|---|---|
| 価格 | 891円 + 税 |
| 発売元 | 講談社 |
| 発売日 | 2026年01月15日 |
『情熱』
| 作者 | 桜木/紫乃 |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 集英社 |
| 発売日 |
『家族じまい』
【第15回中央公論文芸賞受賞作】
「ママがね、ボケちゃったみたいなんだよ」妹からの電話で実家の状況を知った智代。かつて横暴だった父が、母の面倒をみているという。関わり薄くいられのも、お互いの健康あればこそだった。長男長女、墓守、責任という言葉に距離を置いてきた日々。妹は二世帯同居を考えているようだ。親孝行に名を借りた
無意識の打算はないか。家族という単位と役割を、北海道を舞台に問いかける傑作長編。
【著者略歴】
桜木紫乃(さくらぎ・しの)
1965年北海道生まれ。2002年「雪虫」で「オール讀物」新人賞を受賞。07年に同作を収録した単行本『氷平線』を刊行。13年『ラブレス』で島清恋愛文学賞を受賞。同年、『ホテルローヤル』で第149回直木賞を受賞し、ベストセラーとなる。他の著書に『起終点駅 ターミナル』『無垢の領域』『蛇行する月』『裸の華』『緋の河』『孤蝶の城』など。
| 作者 | 桜木 紫乃 |
|---|---|
| 価格 | 748円 + 税 |
| 発売元 | 集英社 |
| 発売日 | 2023年06月20日 |
『いつか あなたを わすれても』
記憶という荷物を下ろし始めたさとちゃんは、ママのおかあさん。そして、わたしのおばあちゃん。おばあちゃんに忘れられてしまったママはこれまでの思い出の荷造りを始める。「あんしんしていいよ。これは、たいせつな、たいせつな、わたしたちのじゅんばん」。やがて訪れるお別れを前にして、ママからおばあちゃんへの、そしてわたしへの思いが語られる…。
直木賞作家・桜木紫乃による初の絵本。中央公論文芸賞を受賞した小説『家族じまい』に登場する人々のもう一つの物語。生まれ、育ち、そして子どもを生み育み、やがて老いていくこと、そのすべてが"たいせつなじゅんばん"だということがこの作品に描かれています。
おんなのこがおんなのひとになり、しあわせの階段を上がる時も、老いていろんなことを忘れていく時も、そのすべてがかけがえのないものだというメッセージが心に響きます。
【著者・桜木紫乃からのメッセージ】
母が、わたしの名前を忘れていることに気づいたとき、実はあまり悲しくなかったんです。ああそうか、とうとうきたか、という感じでした。不思議なほど、感情は揺れませんでした。思ったのは、ふたりが母と娘として半世紀かかって描いてきた絵に、ちゃんと余白が生まれて、完成が近づいてきたということでした。
この先、どんどんわたしを忘れてゆく母のことを考えながら、「家族じまい」という小説を書きました。絵本「いつか あなたを わすれても」は、小説からは漏れた、孫の視点で書いてみました。不要な言葉を取り払ってゆく作業のなかで、わたし自身が娘になったり孫になったり、いつか迎える老いた時間を眺めたり、ひとつ、女に生まれたことの答えを探す、よい時間を過ごせたと思います。
「おかあさん、わたしをわすれていいよ。わすれたほうが、さびしくないから。わすれたほうが、こわくないから」この言葉を、気持ちを、母に手渡したい。
その気持ちが、絵本というかたちになりました。
【著者略歴】
桜木紫乃〜北海道生まれ。2002年「雪虫」で第82回オール讀物新人賞を受賞。2007年、同作を収録した『氷平線』で単行本デビュー。2013年『ラブレス』で第19回島清恋愛文学賞、『ホテルローヤル』で第149回直木三十五賞を受賞。近年の著書は『緋の河』、『家族じまい』(第15回中央公論文芸賞受賞)、『ブルース』(コミカライズ・もんでんあきこ共著)、初エッセイ集『おばんでございます』など。
オザワミカ〜愛知県出身。イラストレーター。書籍や雑誌のイラストや演劇の宣伝美術を主に手がける。2010年の漫画家・江口寿史氏との二人展「reply」など展示会活動多数。2019年リボーンアートフェスティバル青木俊直展ディレクター。フリーブックレット『BOOKMARK』イラストデザイン担当。
| 作者 | 桜木 紫乃/オザワ ミカ |
|---|---|
| 価格 | 1870円 + 税 |
| 発売元 | 集英社 |
| 発売日 | 2021年03月26日 |
『緋の河』
釧路に生まれた秀男は、色白小柄で人形のように愛らしく、幼少期から「女になりかけ」とからかわれた。父に殴られ兄に蔑まれ教師に抑圧されても男らしくなどできず、優しい母と姉、初恋相手の同級生男子が支えだった。やがて家を飛び出し、札幌、東京、大阪の夜の街、そして芸能界へ道を切り拓いていく。自分らしく生きるため逆境で闘い続けた先駆者が放つ、人生の煌めき。心奮う傑作長編。
| 作者 | 桜木 紫乃 |
|---|---|
| 価格 | 1045円 + 税 |
| 発売元 | 新潮社 |
| 発売日 | 2022年03月28日 |
『俺と師匠とブルーボーイとストリッパー』
【第13回 新井賞受賞決定!】
切ない事情を持ち寄って、不器用な四人が始めた同居生活。
ギャンブルに溺れる父と働きづめの母から離れ、日々をなんとなく生きる二十歳の章介。北国のキャバレーで働きながら一人暮らしをする彼は、新しいショーの出演者と同居することになった。「世界的有名マジシャン」「シャンソン界の大御所」「今世紀最大級の踊り子」……店に現れたのは、売り文句とは程遠いどん底タレント三人。だが、彼らと言い合いをしながらも笑いに満ちた一か月が、章介の生き方を変えていく。『ホテルローヤル』『家族じまい』著者が放つ圧巻の人間ドラマ! このラストシーンは、きっとあなたの希望になる。
| 作者 | 桜木 紫乃 |
|---|---|
| 価格 | 1760円 + 税 |
| 発売元 | KADOKAWA |
| 発売日 | 2021年02月26日 |
桜木紫乃さんの作品は、とにかく深みがあり、人間の感情や心情を丁寧に描き出してくれます。本を読んでいると、まるで現実から離れて別の世界に浸っているかのような、特別な気分になりますよね。読後感も素晴らしく、読んだときの感動が長く心に残ります。個人的には、その深い人間描写こそが桜木紫乃さんの魅力だと思います。
また、その描写力はどの作品にも共通していて、毎回思うのですが、桜木紫乃さんの作品の登場人物達は自身の生き方について真剣に向き合っています。それは現実の私たちの生き方にも繋がっていて、非常に共感できるものがあります。
今回紹介した作品達もまさにそんな桜木紫乃さんらしい作品ばかりでした。皆さんも一つ一つ、ゆっくりと味わってみてください。もしかすると、自分自身の生き方や考え方に何か新しい発見があるかもしれません。そして、桜木紫乃さんの世界をより深く理解し、その魅力をより一層堪能できることでしょう。
彼女の作品をまだ読んだことがない人は、是非この機会に手に取ってみてください。きっと新たな発見があるはずです。すでに読んだことがある方も、改めて桜木紫乃さんの世界を感じると、新たな視点で作品を楽しむことができるでしょう。
ともあれ、桜木紫乃さんの世界は深く、魅力的で、読む人それぞれに異なる解釈を与えてくれます。それこそが桜木紫乃作品の大きな魅力ですよね。ぜひ、あなた自身の解釈を見つけてみてください。読書の時間が、さらに豊かなものになることを願っています。
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