呉永雅おすすめ訳③

今回ご紹介する呉永雅訳の小説は、一筋縄ではいかない主人公たちと、緻密な世界観が特徴的な作品です。驚くべき展開によって描かれる彼らの物語は、あなたをまさに異次元へ誘います。その混沌とした世界で生きる彼らが見つける想いや真実に、読むたび心打たれます。呉永雅氏の訳では、原文の繊細な描写が更に引き立ち、また新たな視点を提供してくれるので非常に読み応えがあります。心地よい戸惑いとともに、あなたを見たこともない世界へ連れて行ってくれること間違いなしですよ。
『秘密を語る時間』
| 作者 | ク,ジョンイン 呉,永雅,1973- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 柏書房 |
| 発売日 | 2021年10月 |
『僕は李箱から文学を学んだ』
誰からも聞かれていないし、
誰にも話していないけれど、
誰かに話したい作家たちの話
“韓国の芥川賞”とも称され、韓国で最も権威ある文学賞「李箱文学賞」。
その大賞を受賞した作家は、受賞所感とともに「文学的自叙伝」を発表する習わしがある。
どんな本を読んできたのか、どのようにして小説を書き始めたのか、どんなふうに作品を書いてきたのか――。
歴代の受賞者23名による文学的自伝エッセイ集。
日本語版特別収録
2005年(第29回)大賞受賞
ハン・ガンの文学的自伝「記憶の日向」
著者(掲載順)
ユン・イヒョン、ソン・ホンギュ、ク・ヒョソ、キム・ギョンウク、
キム・スム、ピョン・ヘヨン、キム・エラン、キム・ヨンハ、
コン・ジヨン、パク・ミンギュ、キム・ヨンス、クォン・ヨソン、
キョン・ギョンニン、キョン・ミギョン、ハン・ガン、
クォン・ジエ、シン・ギョンスク、パク・サンウ、キム・ジウォン、
ユン・デニョン、ユン・フミョン、チェ・ユン、チェ・スチョル
翻訳者(掲載順)
古川綾子、橋本智保、関谷敦子、五十嵐真希、岡裕美、姜信子、
吉川凪、蓮池薫、斎藤真理子、呉永雅、生田美保、きむ ふな、
カン・バンファ、吉原育子、李聖和
まえがきより
李箱文学賞受賞作を発表した後に楽しみにしていることが一つある。
大賞受賞作家が書く学的自叙伝」を読むことだ。
この作品を書いた作家はどのようにして小説を書き始めたのか、どんな考えを持っているのか、どんな本を読んできたのか、どういうふうにして作品を書いているのかなど、作家に対する好奇心をふくらませてそれらの文章を読んでいる。
そして、私は毎回「受賞所感」だけでなく、作家自身の心のうちを率直かつありのままにさらけ出した「文学的自叙伝」に感動する。
一人の作家について知るつもりが、一人の人間についてさまざまな発見をすることになるからだ。
李箱文学賞とは
朝鮮を代表するモダニスト作家で詩人の李箱(イ・サン)の文学的功績を称え、文学思想社が1977 年に設立した韓国で最も権威ある文学賞。
日本の芥川賞に相当するとされ、前年の1月から12月までに文芸誌などで発表された中編もしくは短編の純文学作品が審査の対象となる。
これまでの最年少受賞者は、キム・エラン(当時33 歳)で、受賞作の「沈黙の未来」は『外は夏』(古川綾子訳、亜紀書房)に収録されている。最高齢受賞者はク・ヒョソ(当時59 歳)。
親子で受賞したケースもあり、ハン・ガンとハン・スンウォン、イ・ジェハとユン・イヒョンの二組がそれに当たる。
姉妹で受賞したのはキム・ジゥオンとキム・チェウォン。
大賞、優秀賞を受賞した作品は、『李箱文学賞作品集』として同社から毎年1月に出版され、大賞受賞者の所感と共に「文学的自叙伝」も収録される。
作品を通して文壇のトレンドを知ることができる『李箱文学賞作品集』は毎年ベストセラーとなるが、2020年1月、受賞作の著作権を文学思想社が3年間独占するなどとした規定
をめぐって作家らが「不当だ」と反発、受賞を拒否したため、同社は2020 年の受賞作発表を断念した。
| 作者 | ユン・イヒョン/著 ピョン・ヘヨン/著 キム・エラン/著 キム・ヨンハ/著 パク・ミンギュ/著 ほか |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | クオン |
| 発売日 | 2020年11月30日 |
『モノから学びます : 今日がもっと好きになる魔法』
| 作者 | イム,ジーナ 呉,永雅,1973- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | KADOKAWA |
| 発売日 | 2021年09月 |
それでは今日は、呉永雅さんのおすすめ訳第三弾ということで、三冊の作品をご紹介させていただきました。呉永雅さんの翻訳作品は、その場の空気感や登場人物たちの細かな心情描写を大切にしているのが特徴です。原文の良さはそのままに、日本文化の中にも溶け込むような素晴らしい文章描写は唯一無二の魅力といえるでしょう。
そして、読んでいて何より感じるのが「楽しい」という点。どの作品もストーリーが面白く、キャラクターたちの魅力や想いに引き込まれていく感覚に、読者自身が登場人物と一緒に冒険しているかのような感覚を覚えます。それが呉永雅さんの訳す作品だからこそ生まれる世界観なんですね。
さらに、どの作品も込み入ったストーリーや複雑な心理描写が散りばめられていながら、程よいテンポ感で進行していきます。読みやすさと深みを兼ね備えたこのバランス感覚は、呉永雅さんの絶妙な翻訳の力があればこそだと確信せざるを得ません。
今回ご紹介した作品も、他の呉永雅さんの訳した作品同様、お読みいただくことでより深い楽しさや驚き、感動を提供できるはずです。どれも違った魅力がたっぷり詰まった一冊一冊。どれから読んでもきっと満足すること間違いなしです。
読書は好きなだけ時間を旅するようなもの。呉永雅さんの訳した作品と一緒に素敵な旅路を歩み、現実からちょっとだけ抜け出した時間を過ごしませんか?それでは皆さん、素敵な読書の時間をお過ごしくださいませ。おつきあいいただき、まことにありがとうございました。
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