罪について考えさせられる小説5選
罪と向き合う5つの作品を紹介します。初めに、誤解から誤った犯罪を犯し、社会と自身を見つめ直す物語。第二に、表向き完璧な主人公が劣情と誘惑に勝てず、自滅への道を描いた作品。第三には、最愛の家族を護るために手を汚した親の罪と悔恨を描きます。ただ罪を憎むだけではなく、そこに至る過程を深掘りした作品を選びました。
そして最後の二つは、反社会的な行動をとる主人公が、自分自身の罪を受け入れ赦す過程を描いた作品。罪を犯した者が自分を許し、社会に戻る道のりをリアルに描写しています。罪とは何か、どう向き合うべきか、勇気を出して読んでみてください。
『虚ろな十字架』
中原道正・小夜子夫妻は一人娘を殺害した犯人に死刑判決が出た後、離婚した。数年後、今度は小夜子が刺殺されるが、すぐに犯人・町村が出頭する。中原は、死刑を望む小夜子の両親の相談に乗るうち、彼女が犯罪被害者遺族の立場から死刑廃止反対を訴えていたと知る。一方、町村の娘婿である仁科史也は、離婚して町村たちと縁を切るよう母親から迫られていたーー。
作者 | 東野圭吾 |
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価格 | 704円 + 税 |
発売元 | 光文社 |
発売日 | 2017年05月11日 |
『刑事のまなざし』
刑事・夏目信人(なつめのぶひと)早くも文庫化!
人を信じ、真実を見抜く。幼い娘の笑顔を奪われた刑事だから。
思わず涙がこぼれる七つのミステリ。
ぼくにとっては捜査はいつも苦しいものですーー通り魔によって幼い娘を植物状態にされた夏目が選んだのは刑事の道だった。虐待された子、ホームレス殺人、非行犯罪。社会の歪みで苦しむ人間たちを温かく、時に厳しく見つめながら真実を探り出す夏目。何度読んでも涙がこぼれる著者真骨頂の連作ミステリ。
●黒い履歴
●ハートレス
●プライド
●休日
●オムライス
●傷痕
●刑事のまなざし
黒い履歴
ハートレス
プライド
休日
オムライス
傷痕
刑事のまなざし
作者 | 薬丸 岳 |
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価格 | 880円 + 税 |
発売元 | 講談社 |
発売日 | 2012年06月 |
『Aではない君と』
同級生の殺人容疑で逮捕された14歳の息子。だが弁護士に何も話さない。真相は。親子は少年審判の日を迎える。吉川文学新人賞受賞作
第37回吉川文学新人賞受賞作
*選考委員のコメントより
伊集院静氏
思わず唸った。
薬丸岳という小説家の力量と才能に頭が下がった。
大沢在昌氏
より道のないまっすぐな物語は、最後まで密度を失わず、
重く暗い話でありながら、目をそらすことを許さない。
名状しがたい感動を私は味わった。
京極夏彦氏
提起された問題は読み手のい許に届き、
読者それぞれが「つけられない結末」を共有できる。
恩田陸氏
もし自分が主人公の立場に立ったら、と
胸が痛くなるような心地でハラハラしながら読んだ。
第一章
第二章
第三章
作者 | 薬丸 岳 |
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価格 | 858円 + 税 |
発売元 | 講談社 |
発売日 | 2017年07月14日 |
『連続殺人鬼カエル男』
口にフックをかけられ、マンションの13階からぶら下げられた女性の全裸死体。傍らには子供が書いたような稚拙な犯行声明文。街を恐怖と混乱の渦に陥れる殺人鬼「カエル男」による最初の犯行だった。警察の捜査が進展しないなか、第二、第三と殺人事件が発生し、街中はパニックに…。無秩序に猟奇的な殺人を続けるカエル男の目的とは?正体とは?警察は犯人をとめることができるのか。
作者 | 中山七里 |
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価格 | 660円 + 税 |
発売元 | 宝島社 |
発売日 | 2011年02月 |
『手紙』
強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く…。しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる苛酷な現実。人の絆とは何か。いつか罪は償えるのだろうか。犯罪加害者の家族を真正面から描き切り、感動を呼んだ不朽の名作。
作者 | 東野 圭吾 |
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価格 | 847円 + 税 |
発売元 | 文藝春秋 |
発売日 | 2006年10月 |
今回は、罪について深く考えさせられる小説を5つご紹介しました。人間が自由に生きていく中で、必然的に犯してしまう罪。それは罰を受ける価値があるだけのものなのか、逆に罪を犯さずに正しく生きることは可能なのだろうか。また、自分が犯した罪を誰に対して贖うのか、どのように贖うのか。それぞれの作品が、さまざまな角度からその問いを投げかけています。
読者の皆さんが各作品を通じて感じる「罪」の定義やその存在意義は、人それぞれでしょう。しかし、その中に共通するのは、我々が怖れ、追求し、時に受け入れなければならない「罪」の複雑さと深淵さです。人間の生きざまそのものを反映するが如く、これらの作品は私達に「罪」について語り、考えさせます。
それぞれの作品は、罪についてそれぞれ異なった視点から切り取り、著者独自の解釈や描写を交えながら語ります。しかし、そのどれもが読者に対して、ただ過去を振り返るのではなく、未来をひらき、あなたがこれからどう生きるか、どう罪と向き合うかを問いかけています。
これを読んだあなたも、ぜひ各作品を手に取って、罪について、そして自分自身について、再考してみてはいかがでしょうか。それらが語りかけてくる世界を経験することで、新たな視点が生まれるかもしれません。
そして最後に、罪について深く考えさせられることは、決して重苦しいものだけではありません。そこには人間が直面する普遍的な問題があり、それと向き合うことで私たちは自分自身の内面と向き合い、人間としての成長を果たせるのです。まさにこれらの作品が、そのような思索の一助となることを願っています。
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