青崎有吾6選

青崎有吾の魅力、それは一言で言うならば、「細部へのこだわり」です。彼の描く一つ一つのエピソードには、キャラクターの心情や背景が丁寧に刻まれています。その細やかさは、読者に深い共感を呼び、思わずページをめくる手が止まりません。若干ダークな雰囲気も持ち味で、青崎有吾の世界観に引き込まれてしまします。青崎作品でありがちな繊細な心理描写も、まったく飽きさせません。キャラクターが遭遇する状況や心情の変化が細かく描かれることで、読者はその人物の生き様を深く感じ取ることができます。彼の作品は、まさに「世界に一つだけの物語」を提供してくれます。
『地雷グリコ = GLICO WITH LANDMINES』
| 作者 | 青崎,有吾,1991- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | KADOKAWA |
| 発売日 | 2023年11月 |
『地雷グリコ 2』
かるた部の出禁を賭けて嫌味なカフェ店主・旗野と勝負をすることになった真兎。
提案されたゲームは、百人一首を用いた神経衰弱ーーその名も『坊主衰弱』!!
早々に旗野がイカサマを働いていることに気付いた真兎だが、なぜか指摘をしないままゲームを続ける。
その一方で鉱田ちゃんや椚先輩にメールで様々な指示を送っていて…?
2025年7月刊
| 作者 | 暁月 あきら/青崎 有吾 |
|---|---|
| 価格 | 759円 + 税 |
| 発売元 | 白泉社 |
| 発売日 | 2025年07月29日 |
『地雷グリコ 3』
生徒会長・佐分利錵子と真兎との『自由律ジャンケン』勝負が開幕。
互いの〈独自手〉の効果を推理しながら勝負が進んでいくが、第3ゲームと第4ゲームで明らかに会長の後出しにも関わらず、審判の椚先輩は会長の勝利を認めるという異常事態に。
しかし真兎はそのことをきっかけに会長の独自手「蝸牛」に付与された効果を看破しーー!?
2026年1月刊
| 作者 | 暁月 あきら/青崎 有吾 |
|---|---|
| 価格 | 759円 + 税 |
| 発売元 | 白泉社 |
| 発売日 | 2026年01月29日 |
『風ヶ丘五十円玉祭りの謎』
夏祭りにやって来た、裏染天馬と袴田柚乃たち風ヶ丘高の面々。たこ焼き、かき氷、水ヨーヨー、どの屋台で買い物しても、お釣りが五十円玉ばかりだったのはなぜ? 学食や教室、放課後や夏休みを舞台に、不思議に満ちた学園生活と裏染兄妹の鮮やかな推理を描く全五編。『体育館の殺人』『水族館の殺人』に続き、“若き平成のエラリー・クイーン”が贈るシリーズ第三弾は、連作短編集。解説=村上貴史
■目次
「もう一色選べる丼」
「風ヶ丘五十円玉祭りの謎」
「針宮理恵子のサードインパクト」
「天使たちの残暑見舞い」
「その花瓶にご注意を」
| 作者 | 青崎有吾 |
|---|---|
| 価格 | 792円 + 税 |
| 発売元 | 東京創元社 |
| 発売日 | 2017年07月20日 |
『体育館の殺人』
風ヶ丘高校の旧体育館で、放課後、放送部の少年が刺殺された。外は激しい雨で、密室状態の体育館にいた唯一の人物、女子卓球部部長の犯行だと警察は決めてかかる。卓球部員・柚乃は、部長を救うために、学内一の天才と呼ばれている裏染天馬に真相の解明を頼んだ。アニメオタクの駄目人間に──。“平成のエラリー・クイーン”が、論理に磨きをかけて読者に挑戦! 第22回鮎川哲也賞受賞作、大幅改稿で登場。解説=辻真先
| 作者 | 青崎有吾 |
|---|---|
| 価格 | 858円 + 税 |
| 発売元 | 東京創元社 |
| 発売日 | 2015年03月12日 |
『図書館の殺人』
期末テスト中の慌ただしい9月、風ヶ丘図書館で死体が発見された。閉館後に侵入した大学生が、山田風太郎の『人間臨終図巻』で撲殺されたらしい。しかも現場には一冊の本と謎のメッセージが残されていた。警察に頼まれ独自の捜査を始めた裏染天馬は、ダイイングメッセージの意味を解き明かせるのか? ロジカルな推理、巧みなプロットで読者を魅了する〈裏染シリーズ〉第4弾。解説=佐々木敦
| 作者 | 青崎有吾 |
|---|---|
| 価格 | 968円 + 税 |
| 発売元 | 東京創元社 |
| 発売日 | 2018年09月12日 |
それぞれの作品を通じて、青崎有吾の多面的な魅力をご紹介いたしました。彼の創造する世界には共通するテーマが隠されていて、それが各作品を繋げて一つの大きな世界観を予感させてくれます。彼の描くキャラクターたちは、人間のさまざまな感情や葛藤を見事に表現しており、読者の心に深く訴えかけてきます。
また、彼の作品は時に現実を突きつけるようなリアリティがある一方で、否応なく引き込まれてしまうようなファンタジーの要素も兼ね備えています。そのバランスの良さは、他の作家とは違った独特の存在感を放っています。青崎有吾の作品を読むことで気づかされること、学べることは数多く、一冊の作品を手に取るということは、新たな知識や感動、時には衝撃を体験するということです。
今回紹介した6作品は、青崎有吾の作風の中でも特に多くの人に読んでほしいと感じるものばかりです。あなたがまだ彼の作品に触れたことがない方であれば、是非この機会に読んでみてください。すでに彼のファンである方にとっては、改めて彼の深遠な世界観に浸る素晴らしい時間になることでしょう。
読書は必ずしも誰かの準備した答えを求めるものではありません。それはどちらかというと、「自分なりの答えを探しに旅する」ことだと思います。青崎有吾の作品という名の宇宙船に乗って、あなた自身の考えや感覚を育てられる素敵な旅に出てみてはいかがでしょうか。
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