尾崎世界観5選
描写力の深み、言葉一つ一つに尾崎世界観自身がこめた思いや感情が感じられる作品たちは、まさに読む人の心を捉えて放しません。不器用さや悩み、愛といった普遍的なテーマを丹念に描き出す一方で、ひとつひとつの話が独立した世界観を持っているのも特徴。キャラクターたちは現実的で、リアルで生々しい感情を抱えているため、読み手もそれに共感し、感情移入しながらストーリーに引き込まれます。そして、そのストーリーテリングはまるで音楽のよう。彼の作品は、文字だけでなく、心に音を奏でます。
『転の声』
第171回芥川賞候補作。
「俺を転売して下さい」喉の不調に悩む以内右手はカリスマ”転売ヤー”に魂を売った⁉ ミュージシャンの心裏を赤裸々に描き出す。
主人公の以内右手は、ロックバンド「GiCCHO」のボーカリストだ。着実に実績をつみあげてきて、ようやくテレビの人気生放送音楽番組に初出演を果たしたばかり。しかし、以内は焦っていた。あるときから思うように声が出なくなり、自分の書いた曲なのにうまく歌いこなせない。この状態で今後、バンドをどうやってプレミアムな存在に押し上げていったらいいのだろうか……。
そんなとき、カリスマ転売ヤー・エセケンの甘い言葉が以内の耳をくすぐる。「地力のあるアーティストこそ、転売を通してしっかりとプレミアを感じるべきです。定価にプレミアが付く。これはただの変化じゃない。進化だ。【展売】だ」
自分のチケットにプレミアが付くたび、密かに湧き上がる喜び。やがて、以内の後ろ暗い欲望は溢れ出し、どこまでも暴走していく……
果たして、以内とバンドの行きつく先は?
著者にしか書けない、虚実皮膜のバンド小説にしてエゴサ文学の到達点。
| 作者 | 尾崎 世界観 |
|---|---|
| 価格 | 1650円 + 税 |
| 発売元 | 文藝春秋 |
| 発売日 | 2024年07月11日 |
『GOAT. 2024Autumn』
| 作者 | |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 小学館 |
| 発売日 | 2024年12月 |
『母影』
| 作者 | 尾崎,世界観,1984- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 新潮社 |
| 発売日 | 2023年08月 |
『泣きたくなるほど嬉しい日々に』
鮮烈なロックサウンドと叙情的な歌詞で多くの音楽ファンを魅了し続けてきたクリープハイプ。フロントマンにして芥川賞にもノミネートされた尾崎世界観が、他人に笑われても「好きなもの」を大事にする強さの根源と、その裏にひそむ葛藤を明らかにした。生きづらさを抱えるすべての人に共感をもたらす、日々を剥き出しにつづった挑発的エッセイ。書き下ろし作品を特別に収録した豪華版! 解説 安本彩花(私立恵比寿中学)
まえがき
いつからか、花火を見るよりも、花火になることを選んだ
モンクの叫び
「くれない?」に染まったこの俺に、同乗しろ!
エッセー尾崎
夜を引き延ばして、俺はグーを出しましたよ
尾崎さん、よいしょよいしょで大事な場面があるじゃないですか
小菅エレジー 〜こんな男のひとりごと〜
尾崎、秋の本まつり
さーて今月のオザキさんは、「顔は、顔だけはやめて」「ワーキングホリデイ」「参るが溜まる」
の3本立てでお送りします
なんだこれ!
手紙 一
手紙 二
手紙 三
先週圏外から一気にランクアップ、今週の第1位は尾崎世界観の「風邪をひいた時だけ人に
優しくなれるのはなぜ?」です
Y字バランスをしながら「共感なんてただの痛み止め」と悟った顔をして、T字路にぶち当たる
タイトル未定のまま決まらず、無念の時間切れ。この気持ちは「言葉」にならない
そんなの足の小指からしたら、箪笥の角が向こうからぶつかってくるようなものだ
運命の洗濯
銀座の田中さん
exあやっち
鳥人間コンテストに参加の尾崎さん、大会新記録を叩き出すも「会場にゴミをポイ捨て」でまさかの失格!
義理サイン
音楽の神様(笑)
2022年2月6日
校正のお供、ゲルインキボールペン0.5mm(びしゃびしゃ)
解説 安本彩花
| 作者 | 尾崎 世界観 |
|---|---|
| 価格 | 660円 + 税 |
| 発売元 | KADOKAWA |
| 発売日 | 2023年01月24日 |
『私語と』
インディーズ時代から2024年までに発表した楽曲の中から、尾崎世界観が「言葉」と向き合い厳選した84曲の歌詞を収録。単行本オリジナルの歌詞「帯」「はじめに」「おわりに」に加え、文庫版書き下ろし歌詞「文庫」他、新たに9曲の歌詞が掲載。初回限定リバーシブルカバー&文庫版解説は「クリープハイプ」の長谷川カオナシ・小泉拓・小川幸慈が執筆。デビューからの15年間を5年ごとに振り返り、リレー形式でお届けします。
■『私語と』収録歌詞■
[文庫版オリジナル収録]
書き下ろ詞「文庫」
凛と/本当なんてぶっ飛ばしてよ/愛のネタバレ/真実/青梅/ワレワレハコイビトドウシダ/I/喉仏/あと5秒
[文庫『私語と』収録順]
書き下ろ詞「文庫」/帯/はじめに/ねがいり/リン/イタイイタイ/answer/ヒッカキキズ/NE-TAXI/アンタの日記/イノチミジカシコイセヨオトメ/イエスタデイワンスモア/君の部屋/猫の手/左耳/コンビニララバイ/SHE IS FINE/風にふかれて/欠伸/愛は/グルグル/ウワノソラ/愛の標識/手と手/バイト バイト バイト/ミルクリスピー/身も蓋もない水槽/ABCDC/蜂蜜と風呂場/明日はどっちだ/さっきの話/ラブホテル/あ/おやすみ泣き声、さよなら歌姫/マルコ/社会の窓/傷つける/ハロー/東京日和/喋る/2LDK/ボーイズENDガールズ/大丈夫/百八円の恋/本当/寝癖/二十九、三十/クリープ/カップリング/手/アイニー/僕は君の答えになりたいな/5%/けだものだもの/テレビサイズ(TV Size 2‘30)/誰かが吐いた唾が キラキラ輝いている/バンド/ただ/君が猫で僕が犬/今今ここに君とあたし/栞/お引っ越し/陽/禁煙/一生のお願い/燃えるゴミの日/ゆっくり行こう/料理/ポリコ/四季/愛す/しょうもな/一生に一度愛してるよ/ナイトオンザプラネット/なんか出てきちゃってる/キケンナアソビ/幽霊失格/ex ダーリン凛と/本当なんてぶっ飛ばしてよ/愛のネタバレ/真実/青梅/ワレワレハコイビトドウシダ/I/喉仏/あと5秒/おわりに
| 作者 | 尾崎 世界観 |
|---|---|
| 価格 | 880円 + 税 |
| 発売元 | 河出書房新社 |
| 発売日 | 2024年10月08日 |
ここまで尾崎世界観さんのオススメ作品を5つご紹介して参りました。深淵にも等しいその心の闇と、血管を這うような鋭い感覚、それでいて暖かな人間愛に満ち溢れた世界観には、とにかく言葉が届かない感じがします。どの作品も読んだ後、心に深く刻まれる何かが残るのが尾崎世界観さんの作品の魅力。だからこそ、何度でも読み返したくなりますよね。
彼の作品には、生と死、喜びと悲しみ、愛と憎しみという二面性が常に共存しています。しかし、それらは決して対立するものではなく、むしろ補完し合いながら、物語を更に深く、豊かにしているのだと感じます。素直になれずに自分を守るために生きてきたキャラクターたちが、彼の物語の中でどのように成長し、どのように自分自身や他者と向き合い、そしてどのように解放されていくのか。その過程は、まるで私たち自身が自分を探求しているようでもあり、非常に共感を覚えます。
また、一筋縄ではいかない彼の哲学的なセリフや描写は、思わず深呼吸をしてしまうような深遠さを孕んでいます。そこから立ち上る独特の香りや風景に心を奪われ、私たちは自らの存在を見つめ直すきっかけを得るのです。
刻々と変わる現代社会の中で、尾崎世界観さんの作品は、私たち自身の心の中にある普遍的なものを思い出させてくれます。これからも彼の作品は、多くの人々にとっての大切な居場所となることでしょう。
これから初めて彼の作品に触れる方にとって、どの作品から読み始めても間違いないと断言できます。そのどれもが彼の持つ無比の魅力を存分に堪能できる作品ですから。どうか、あなたの手に取ったその一冊が、あなたの日常に新たな視野や理解をもたらすきっかけとなることを願っています。それでは、皆様にとって今日も素敵な一日となりますように。
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