春日武彦5選
春日武彦さんの作品選りすぐり5つをご紹介します。生々しい描写と鋭い観察眼が魅力の一つ目。人間の内面を深く掘り下げる力には、ただただ圧倒されます。二つ目は、滑稽と切なさが見事に融合した一作。読む者の心に深く響きます。三つ目は、果てしない宇宙を背景に繰り広げられる壮大な冒険譚。時と空間を超えて心に響く名作です。四つ目は、歩き続ける主人公の心情を巧みに描いた作品。最後の一つは、一筋縄ではいかない展開と驚きの結末が持ち味。春日武彦さんの魅力がギュッと詰まった5作品を、ぜひご覧ください。
『怪談の真髄 ラフカディオ・ハーンを読みなおす』
耳なし芳一、雪女、狢、食人鬼etc. ラフカディオ・ハーンの残した怪談の数々は、じっさい何がこわいのか。恐怖のメカニズムに精通した精神科医が読み解く。
| 作者 | 春日 武彦 |
|---|---|
| 価格 | 1980円 + 税 |
| 発売元 | 筑摩書房 |
| 発売日 | 2026年01月15日 |
『恐怖の正体 : トラウマ・恐怖症からホラーまで』
うじゃうじゃと蠢く虫の群れ、おぞましいほど密集したブツブツの集合体、刺されば激痛が走りそうな尖端、高所や閉所、人形、ピエロ、屍体――。なぜ人は「それ」に恐怖を感じるのか。人間心理の根源的な謎に、精神科医・作家ととして活躍する著者が迫る。恐怖に駆られている間、なぜ時間が止まったように感じるのか。グロテスクな描写から目が離せなくなる理由とは。死の恐怖をいかに克服するか等々、「得体の知れない何か」の正体に肉薄する。
| 作者 | 春日武彦/著 |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 中央公論新社 |
| 発売日 | 2023年09月21日 |
『自滅帳』
人はなぜ自滅するのか。「死の欲動」が暗躍する闇世界に、なぜ引き摺り込まれ、沈みゆくのか──。精神科医・春日武彦が描く、「自滅」をテーマにした13篇の文学案内。海外編7作、日本編6作を取り上げ、破滅へ傾く人物たちの姿を描いていく。紹介作品は、パトリシア・ハイスミス、ジョン・チーヴァー、デルフィーヌ・ド・ヴィガのほか、吉行淳之介、林芙美子、松本清張らの短篇も含まれ、名作もあれば、忘れられた小品もある。これら作品の自滅者たちを紹介しつつ、著者自身の記憶や妄想が交錯する断章を織り交ぜて、読者をほの暗い精神の深淵に引きずり込む。好評既刊『自殺帳』の姉妹編とも言うべき内容。
“わたしは今までの人生で、自滅していく人たちを案外沢山目にしてきたような気がする。彼らは自暴自棄に陥っていたり、ふて腐れた挙げ句のセルフネグレクト的な生き方であったり、チープな「滅びの美学」に酔っていたり、緩慢な(あるいは生煮えの)自殺であったり、罪悪感の清算であったり、傲慢であったがための必然的な報いであったり、怠惰と自己欺瞞の結果そのものであったり、世間知らずゆえの悪因悪果であったり等々、さまざまな経緯から自滅へと到達していた。ではそのときに彼らはどのような心持ちであったのだろうか。”(「はじめに」より)
【目次】
はじめに
01 淫景 松本清張『断崖』
02 満ち足りた生活 デルフィーヌ・ド・ヴィガン『子供が王様』
03 いじましい人 吉行淳之介『痴』
04 束の間の救い パトリシア・ハイスミス『手持ちの鳥』
05 トランジスターグラマー 林芙美子『牛肉』
06 死に際して思い返す景色 ウィリアム・トレヴァー『ピアノ調律師の妻たち』
07 なめるなよ 笠原淳『サイモンの塔』
08 異物 H・E・ベイツ『愛ならぬ愛』
09 不死の人 丹羽文雄『虚実』
10 はたらくこども アレクサンダー・マクラウド『ループ』
11 隻脚の画家 有馬頼義『小隊長、前へ』
12 蟹っぽい ジョン・チーヴァー『ライソン夫妻の秘密』
付録 犀を贈る トム・フランクリン『ダイノソア』
おわりに
はじめに
01 淫景 松本清張『断崖』
02 満ち足りた生活 デルフィーヌ・ド・ヴィガン『子供が王様』
03 いじましい人 吉行淳之介『痴』
04 束の間の救い パトリシア・ハイスミス『手持ちの鳥』
05 トランジスターグラマー 林芙美子『牛肉』
06 死に際して思い返す景色 ウィリアム・トレヴァー『ピアノ調律師の妻たち』
07 なめるなよ 笠原淳『サイモンの塔』
08 異物 H・E・ベイツ『愛ならぬ愛』
09 不死の人 丹羽文雄『虚実』
10 はたらくこども アレクサンダー・マクラウド『ループ』
11 隻脚の画家 有馬頼義『小隊長、前へ』
12 蟹っぽい ジョン・チーヴァー『ライソン夫妻の秘密』
付録 犀を贈る トム・フランクリン『ダイノソア』
おわりに
| 作者 | 春日武彦 |
|---|---|
| 価格 | 2090円 + 税 |
| 発売元 | 晶文社 |
| 発売日 | 2025年09月12日 |
『はじめての精神科第3版 援助者必携』
| 作者 | 春日武彦 |
|---|---|
| 価格 | 2200円 + 税 |
| 発売元 | 医学書院 |
| 発売日 | 2020年04月 |
『自殺帳』
人はなぜ自殺するのか?
人はなぜ自殺しないのか?
そのあわいをみつめつづけてきた精神科医、
春日武彦による不穏で不謹慎な自殺論考。
自殺は私たちに特別な感情をいだかせる。もちろん、近親者が死を選んだならば、なぜ止められなかったのかと、深い後悔に苛まれ、悲しむことだろう。だが一方、どこかで覗き見的な欲求があることも否定できない。「自殺はよろしくない」「でも自殺せざるを得なかった人の辛さに思い巡らせるのも大切」「あなたの命は決してあなただけのものではない」など、さまざまな意見を持つ人に読んでもらいたい、自殺についての深掘りエッセイ。自殺されたクライアントとの体験や、さまざまな文学作品、遺書、新聞報道記事などを下敷きにした、自らも自殺に近い位置にいる精神科医による、自殺をめぐる集大成。
「強引に言い切ってしまうなら、人間そのものに対する「分からなさ」が身も蓋もない突飛な形で現出しているのがすなわち自殺ということになろう。その突飛さを前にして、動揺した我々は、(情けないことに)つい「ゲスの勘ぐり」やら下品な好奇心至上主義を全開にせねばいられなくことが稀ではない。悼んだり悲しむと同時に、無意識のうちにそんな方向に走ってしまう。だから「その不可解さがもはや珍味と化している事案」と表現してみても、あながち的外れではあるまい。そんな次第で自殺に関して思うこと、感じること、精神科医としての意見、文学的関心などをだらだらと書き連ねていきたい。もっとも、それが正鵠を射た内容であるのか否かは、自殺を遂げた当人ですらはっきりとはしないであろうけれど。」
(「はじめに」別バージョンより)
| 作者 | 春日武彦/著・文・その他 |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 晶文社 |
| 発売日 | 2023年10月12日 |
以上、春日武彦が手掛ける多彩な作品の中から、独自の視点で5つピックアップしてみました。いかがだったでしょうか。
彼の作品は、どれもそこに描かれているキャラクターや世界観が持つ独特の魅力と、そこから生まれる深いメッセージ性が特徴的ですね。物語の結末に辿り着くまでの過程が持つドラマ性、そしてそれによって描かれる人間性や社会性に、読者は必ずしも心を奪われます。
また、いかに彼が幅広いテーマや視点を巧みに使いこなし、それぞれの作品を独自の色合いで彩っているかが見て取れると思います。リアリティある描写、鮮やかなカラーリング、そしてディテールへのこだわりは、彼ならではの表現手法だと思います。
ここで紹介した作品たちは全て素晴らしい作品ですが、全てを読むことができるわけではありません。それぞれのテーマや展開、絵柄、更にはページ数等、自分にあった一冊を選んでみてください。それぞれの作品が持つ個性や魅力を感じながら、丁寧に読むことをおすすめします。
最後に、春日武彦作品の魅力を余すことなく伝えられるよう、これからも繊細で深い評価を心掛けていきたいと思います。これからも、彼の作品とともに、多くの驚きや感動、そして新たな発見があることを期待しています。
それでは、読者の皆様、春日武彦作品の世界へ――ぜひ、一歩踏み出してみてください。あなた自身が主役の素晴らしい物語が、きっとあなたを待っています。
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