城の中でゾフィ妃を盾にされて賊に捕まったフレイヤとユリウス。
枷を嵌められ、牢に閉じ込められてしまいます。
そんな2人に格子越しから声をかけて枷を壊すナイフを渡してくれたのは、監視の目から一時だけ逃れたナハト国王コンラートでした。
しかし、『古の誓い』を持ちだして協力を求めようとするフレイヤを遮り、
愛する者を守るためシグルスに敵対するつもりはない、と苦渋を滲ませながら告げます。
ナハト王国を味方につけるものとして提示されたコンラートの望み。
それを叶えるため、足枷を壊すことができなかったユリウスを牢に残してフレイヤは一人で行動します。
フレイヤを信じるというユリウスの言葉は、2人の始まりを知っているからこそ感動します。
互いを知っていく中で、偽りの王子と大切な主君を失った騎士ではなく、2人が新たな主従関係を築いていることに改めて気づきます。
逃げていたフレイヤは侍女エッダに見つかってしまいますが、
何故か兵に突き出されることはなく、一緒に行動することになりました。
ナハトの西山頂にある砦。ここではエッダが処刑人のような事をする理由が明かされます!
危機に瀕したフレイヤを、別行動をとっていたアレクが助けてくれるのですが、少しの甘味のあるシーンになっていて癒されます。
この巻を読んでから前の巻を読み返すと、視点がガラリと変化して驚きます。
そういうことだったのか!
とミスリードされていたことに感嘆すること間違いなしです。